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何とかしてあげたい…! 赤ちゃんのおむつかぶれ対策

おむつを交換するたび、赤ちゃんが嫌がったり、泣いたりする。それはおむつかぶれのサインかもしれません。本来、スベスベした赤ちゃんの皮膚がかぶれるのは、親御さんにとって辛いものです。今回は、育児の中で押さえておきたいおむつかぶれ予防のポイントと、かぶれてしまったときの対処法について紹介します。

この症状、おむつかぶれ?
かぶれて真っ赤になったお尻、なんとかしてあげたい…!皮膚の弱い赤ちゃんにできやすい、おむつかぶれ。赤ちゃんは、「かゆい」「痛い」といった言葉による意思表示ができません。そのため、おむつかぶれを起こすと機嫌が悪くなったり、泣いて周囲に訴えかけようとします。そんな様子を見て、「何とかしてあげたい!」と悩む親御さんも多いのではないでしょうか。

まず、赤ちゃんのお尻に皮膚トラブルを見つけたら、それはおむつかぶれか、あるいは似た症状を示すあせもやアトピー性皮膚炎、あるいは皮膚カンジダ症といって「カビ」が原因の場合もあります。疾患によって治療法が異なりますので、まずは医療機関で診断してもらうこと が大切です。

おむつかぶれの場合、症状がおむつのあたる部分に一致して現れる点が特徴です。おむつ全体に一致することもあれば、ウエストや太ももの付け根といった、おむつのギャザー部分に目立つケースもあるようです。

症状としては、おむつにあたる部分が赤くなり、あせもに似たポツポツとした湿疹が現れます。かゆみや痛みを伴うため、おむつを外すときに赤ちゃんが無意識にお尻を触ったり、お尻を拭くと泣くケースも多いようです。ひどくなると湿疹の部分が膿(うみ)をもってただれることもあるため、適切なケアが欠かせません。
どうしておむつかぶれができるの?
「しっかりお手入れをしているのに…」と、悩む親御さんも多いことでしょう。ただ、おむつかぶれができるのは、赤ちゃんの肌質そのものも大きな要因として挙げられます。赤ちゃんの皮膚はやわらかく、大人にくらべとてもデリケート。スベスベしていてトラブル知らずに見えますが、バリア機能が未熟なため、わずかな刺激でもかぶれやすいのです。

たとえば、尿や便に含まれる酵素やアンモニアは、赤ちゃんの皮膚とって強い刺激です。長時間おむつ交換をしないでいると、赤ちゃんの皮膚は強い刺激にさらされ続けることになります。

また、おむつを交換する際、ティッシュなどで強く皮膚をこすることも刺激となりますし、必要以上にお尻を洗うことも、皮脂成分を奪っておむつかぶれをできやすくします。サイズの小さいおむつも、赤ちゃんの皮膚を締めつけ、皮膚をこする原因となりかねません。さらに、おむつはメーカーによって素材や通気性、吸収性に違いがあるため、おむつかぶれができる場合は、お使いの製品が合っていないことも要因の一つとして考えられます。
    ●おむつかぶれができる要因
  • ・赤ちゃんのデリケートな肌質
  • ・お尻をこする、洗うなどの刺激
  • ・排泄物(尿や便)による刺激
  • ・おむつのサイズが小さい
  • ・おむつをこまめに交換していない
おむつかぶれがやっかいな理由
こまめにおむつ交換して、清潔に保ちましょう。おむつかぶれの対処法の基本は、まずは清潔を保つことです。ただ、洗いすぎ、こすり過ぎはかえっておむつかぶれを生じる恐れがありため、赤ちゃんのお尻を洗うのは、原則1日1~2回程度で良いでしょう。

入浴時以外にお尻だけ洗う場合は、洗面器などにぬるま湯をため、そこに赤ちゃんのお尻をつけて洗う「座浴」が有効です。石けんを使用する場合は、残りかすが刺激にならないよう、ぬるま湯でしっかり洗い流します。あとは、乾いたタオルでやさしく、押さえる程度に水分をふき取って下さい。お尻がしめった状態のままだと皮膚が傷つきやすくなるため、冬場はドライヤーの弱い温風でお尻を乾燥させるのもおすすめです。

そして、もし、お尻に便が残っている場合は、乾いたティッシュペーパーは皮膚に刺激となるため、赤ちゃんの肌質に合った素材のお尻ふきシートでそっとふき取りましょう。

おむつ選びの際には、吸収性、通気性をチェックするほか、サイズ、太もも周りのギャザーのフィット感を確認することも大切です。ただ、いくらピッタリサイズのおむつを選んでも、こまめに交換しないことには意味がありません。赤ちゃんの排泄回数が多かったり、体調を崩して下痢が続く場合は、とくにおむつ交換やお尻の清潔に注意を払いましょう。
軽いおむつかぶれへの対処法
おむつかぶれができてしまった場合、症状が軽いようなら、市販のお薬を使うことも有効です。お尻がちょっと赤い程度なら、清潔を保ちながら、市販の非ステロイド性抗炎症剤で様子を見ても良いでしょう。その場合は、入浴や座浴でお尻の汚れを落としきってから、お薬を薄く伸ばすようにして塗って下さい。

ほかにも、より炎症をおさえる作用が強いお薬として、ステロイド外用剤があります(「ステロイド外用剤にはどんな種類があるの?」を参照)。ステロイド外用剤を用いるときは、炎症のない部位は避け、赤みや湿疹などが強く出ているところにだけ塗るのがポイントです。

おむつかぶれではなくカビが原因の皮膚炎の場合、おむつが直接触れていない皮膚のシワの奥まで炎症が起こるのが特徴ですが、親御さんが見て区別するのは難しいかもしれません。また、このタイプの皮膚炎にステロイド外用剤を塗ると、かえって症状が悪化する恐れもあります。

このように、おむつかぶれとはっきり分からない場合や、患部が広がり、おむつ交換のつど赤ちゃんが泣くような場合は、必ず医療機関を受診して下さい。

とくにこれからの冬の季節、風邪やウイルス感染症が原因で激しい下痢が続き、おむつかぶれを起こす赤ちゃんは多くなります。おむつかぶれの予防のためにも、冬は赤ちゃんの体調管理にも十分な注意を払うことをおすすめします。

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