Home > 教えて薬剤師さん > ドライスキンの基礎知識と対処 > 秋冬の乾燥 敏感肌の人が気をつけたいこと

教えて薬剤師さん

秋冬の乾燥 敏感肌の人が気をつけたいこと

敏感肌とはどんな肌のことをいうの?
秋から冬にかけて、気温の 低下や空気の乾燥にともない、肌トラブルを感じる人がいます秋から冬にかけて、気温の低下や空気の乾燥にともない、肌トラブルを感じる人がいます。

「肌が敏感でつらい……」という悩みを抱えている方は多いようです。とくに秋から冬にかけての季節は、気温の低下や空気の乾燥にともなって、自分が敏感肌 だと感じる機会が増えるかもしれません。このように多くの方を悩ませる敏感肌ですが、そもそも敏感肌とはいったい、どのような肌のことを指すのでしょう?

よく耳にする「敏感肌」ですが、じつは医学的に定義された用語ではなく、敏感肌という病名は存在しません。一般的には、洗剤や化粧品、金属類などの物質に 対して過敏に反応し、肌が赤くなる、カサカサ、チクチクしてかゆくなるなどのトラブルを起こしやすい肌のことを総称して敏感肌と表現しているようです。

そのため、一言で敏感肌といっても人によって原因や症状はさまざまです。共通しているのは、健康な肌とは異なり、外部刺激から肌を保護するバリア機能が低下しているという点が挙げられるでしょう。
要注意! 敏感肌になりやすい生活習慣がある
敏感肌の人は、バリア機能低下を招くおそれがある生活習慣がないか、チェックしてみましょう敏感肌の人は、バリア機能低下を招くおそれがある生活習慣がないか、チェックしてみましょう。
私たちの肌は、ふつうに生活しているだけでつねに外部刺激にさらされている状態にあります。

気温の変化や空気の乾燥、ハウスダストや雑菌といった目に見えない刺激をはじめ、洗浄剤や化粧品、アクセサリーに含まれる金属類など身近な物質も刺激となります。

このような刺激の多い環境で暮らしていても、肌のトラブルをほとんど感じない人もいれば、ちょっとの刺激にも敏感に反応してしまう人がいます。自分が敏感肌だと感じる人は、その原因のひとつとして、外部刺激から肌を保護するバリア機能が低下しているのかもしれません。

つぎのような生活習慣はバリア機能の低下を招く恐れがあります。ふだんの生活であてはまる項目がないかチェックしてみて下さい。
□寒い季節は水ではなくお湯で食器を洗う □クレンジングや洗顔は、ゴシゴシと力を入れて行う □顔や体を洗うときは、洗いすぎたり、こすりすぎたりしてしまう □エアコンは強めにつける習慣がある □栄養が偏ったアンバランスな食事が多い □ストレスを感じやすく、睡眠不足の日が多い
敏感肌を改善するのに必要な成分とスキンケア
敏感肌を改善するには、上記でチェックした生活習慣を見直すと同時に、適切なスキンケアを行うことも重要となります。
敏感肌改善のカギを握っているのが、肌のもっとも外側にある角層です。角層は、皮脂と汗の混じり合った天然の保湿クリームともいうべき皮脂膜に覆われていて、肌の水分を保つとともに、肌の内部に異物が侵入するのを防ぐ物理的なバリアの役目を果たしています。

バリア機能を発揮するためには、角層はその内部にたっぷりと水分を蓄え、角層細胞を丈夫な状態に保たなければなりません。そのために必要なのが、「皮脂」 「NMF:natural moisturizing factor(天然保湿因子)」「細胞間脂質」という3つの成分なのです。
バリア機能維持に必要な成分
これらの成分は市販の化粧品や医薬部外品に含まれていますので、肌の状態や好みに応じて選ぶとよいでしょう。また、スキンケアにおいては、必要な成分を補 充するだけでなく、洗顔やメイクの方法についても見直すことも重要です。毎日行うことですので、下記の点に注意して、正しい方法を身につけると敏感肌の改善が期待できます。
敏感肌の人のスキンケア注意点
湿疹・皮膚炎ができてしまったら……?
ただし、このように正しいスキンケアを行っても、湿疹・皮膚炎があると、バリア機能はなかなか改善されません。なぜなら、炎症症状があると肌のターンオーバーが必要以上に速まり、もろく弱い肌が産生されてバリア機能が低下するという悪循環に陥るからです。

そのため湿疹・皮膚炎が生じているときは、まずは炎症を抑える治療を優先させましょう。市販のステロイド外用剤は、赤みやかゆみ、腫れといった湿疹・皮膚 炎の炎症症状を抑える作用があります。これらの症状が見られる場合は、まずはステロイド外用剤を用いて炎症がひどくなるのを防ぐとよいでしょう。

また、バリア機能が低下した肌はかゆみが生じるため、ガマンできずに炎症部位をかき壊してしまうこともあります。皮膚をかくとあらたな刺激となってかゆみ が増すだけでなく、かき壊した傷口は細菌が増殖し、化膿しやすい状態となるため、抗生物質の入ったタイプのステロイド外用剤を塗ることをおすすめします(皮膚の炎症で「抗生物質」は使うべき?)。

このような治療を1週間程度行っても症状が改善されず、湿疹・皮膚炎の範囲が広くなるなど症状が悪化してしまった場合は、すぐに医療機関を受診して下さい。
敏感肌が気になるこれからの季節、適切なケアですこやかな肌を手に入れたいですね。

【関連記事】
皮膚の炎症で「抗生物質」は使うべき?

ドライスキンの基礎知識と対処