“医療基準”のヒフノコト情報

リゾート旅行が台なしになる前に。刺されると怖い虫と、持っておきたい薬

リゾート旅行が台なしになる前に。刺されると怖い虫と、持っておきたい薬

近年、人気のリゾート旅行。
格安で気軽に行けるとはいえ、怪我や病気などのトラブルがあったらどうすればいいのか不安もあると思います。

特に、海や山でのアウトドア・アクティビティでは、「虫刺され」トラブルが起こりがち。
「知らないうちに虫に刺されて、蚊にしては症状が酷いけど、、何に刺されたか分からない…
という経験をされた方も多いでしょう。

慣れない環境で、「虫除けスプレー」と「かゆみ止めクリーム」だけでは、少し心もとありません。

今回は、リゾート旅行で遭遇する可能性のある虫とその虫刺されの症状、そして1つ持っておくと便利な薬をご紹介します。

■間をあけてから、強いかゆみが数日間続くことも

虫の種類にかかわらず、赤いブツブツやかゆみ、痛みなどが起こる原因は、一種の、アレルギー反応による炎症です。
虫がもつ毒成分や唾液などの刺激によって引き起こされます。

そのアレルギー反応が起こるスピードや程度は、虫の種類、刺された人の体質などによってさまざま。

刺されてすぐに症状が出て長引かないケースと、ある程度時間がたってから強いかゆみやブツブツがあらわれ、数日間続くケースがあります。

炎症の悪化サイクル

また、かゆみを我慢できず、ついかいてしまうと余計に悪化し、さらにかゆくなるという悪循環に陥ります。(これを、「炎症の悪化サイクル」と言います)
かかないように気をつけていても、寝ている間などに無意識にかきこわしてしまうと、痕残りの原因にもなります。

もしそんなことになったら、せっかくの旅行が台なしになってしまいますよね。

おススメ記事>皮膚トラブルのセルフ治療の注意点「炎症悪化サイクル」とは?

■特に注意したほうがいい虫と、その虫刺されの症状

ビーチに潜む「サンドフライ」

・ビーチに潜む「サンドフライ」

昼間の水辺に生息する、吸血性の小ハエやブヨなどの総称です。オーストラリアやニュージーランドのビーチに出現することは知られていますが、気温が高く、湿気が多い場所を好むため、アジア地域のビーチでもよく見られます。

最初は「蚊に刺されたかな?」くらいのかゆみですが、しばらくしてから周辺全体がまだらに赤くなり、強いかゆみと痛みが襲います。さらに、かいてしまうと熱をもち、パンパンに腫れることも。

ひどい場合では1ヶ月ほどかゆみが続くこともあります。
普通の「かゆみ止めクリーム」でなんとかなるレベルではありません。

・おトクな宿の落とし穴「ダニ」

ダニは、高温多湿の環境が大好き。リゾート地では特に繁殖しやすく、しかも市販の虫除け薬があまり効きません。
ダニは刺す力が弱いので、肌の柔らかい女性や赤ちゃん、子どもが狙われやすく、格安ホテルやゲストハウスなどを利用するときは、特に注意が必要です。

ダニに刺されると、半日~長いと2日たってからブツブツと強いかゆみがあらわれるので、「何に刺されたのか分からない!」と不安になりやすいです。

さらに、2週間~1ヵ月程度続く場合や、ダニの種類によっては赤い斑点が現れたり水疱ができたり、しばらく痕が残ったりすることも。

・水辺や公園で大量発生することもある「ブヨ」

日常生活では、川の近くやゴルフ場くらいでしか遭遇しませんが、高温多湿な地域では、街中でも大量発生することがあり、ショッピング中に刺されることも。市販の「蚊用虫除けスプレー」では、あまり効果がありません。

ブヨは皮ふを「噛み切る」のですが、その前に麻酔成分を塗り付けるので、あまり痛みを感じません。

半日~1日くらい経ってから赤いブツブツがあらわれ、だんだんかゆみや痛みの症状が強くなります。
また噛まれたところは、赤いしこりとなって長く残ることもあります。

・近づくだけで要注意!カラフルな「毛虫」

カラフルでモフモフな虫を見つけたら、つい写真を撮りたくなってしまいますよね。
でも普段見かける毛虫と同じく、一部の種類は有毒の毛を持っています。触らなかったとしても、毛が風に流されて皮ふに付着してしまうこともあります。

毒のある毛に触れると、触れた部分に赤い小さな発疹が沢山あらわれ、激しいかゆみを感じます。蕁麻疹(じんましん)のように広範囲に反応が出ることもあり、かくとより広がってしまいます。

虫の種類によっては、2~3週間も、かゆみが続く場合があります。

おススメ記事>症例図鑑「虫刺され」

■虫に刺された時に、悪化や痕残りを防ぐためのポイント

▼症状だけを見て虫を特定するのは難しい
症状だけを見て虫を特定するのは難しい

(1)触らない、かかない、吸い出さない

虫刺されに気が付いたら、その症状の程度にかかわらず、すぐに対処することが重要です。

まず虫に刺された部分をきれいな水で洗い流し、患部を清潔にします。毒虫の場合は「ポインズンリムーバー」があると便利ですが、持っていない場合は、刺されたところから毒を絞り出すように洗い流してください。口で吸い出すのは、口内のしびれや気道の腫れの原因になるので絶対にNGです。

また毒針や毒毛が残っている場合があるので、セロハンテープなどを使って取りのぞいてください。指で取ろうとすると、指もまた炎症を起こす可能性があるため控えましょう。

(2)虫の種類にかかわらず「ステロイド軟膏」を使う

炎症が酷くなる前に、ドラッグストアなどでも購入できる、抗炎症作用のあるステロイド軟膏で対処するのが一番です。

「虫刺されにステロイド軟膏なんて大げさじゃない?」と感じるかもしれませんが、かゆみ止めでは元の炎症を鎮めることはできず、かゆみはぶり返してしまいます。

ステロイド軟膏を使って、症状が悪化する前に短時間でしっかりと炎症を抑えれば、かゆみもひどくならず、「炎症の悪化サイクル」を断ち切ることができます。

もし、赤ちゃんや小さな子どもも一緒に旅行をする場合は、「赤ちゃん用」「子ども用」のステロイド軟膏もあるので、ドラッグストアで聞いてみてください。

ステロイド軟膏は、蚊やノミなどに刺された時にも処方される日常的な医薬品です。
日ごろから、正しい選び方・使い方を覚えておくと、旅行先でも落ち着いて対処ができます。

おススメ記事>
湿疹・皮膚炎の薬の種類と選び方
正しく使えばステロイド外用剤は怖くない!

虫刺されは、多くの人が経験をする皮ふトラブルですが、特に旅行の際はあなどってはいけません。

最初の対処を間違うとかゆみや痛みが長引き、さらにかきむしってしまうと、傷痕が残ったり、細菌・ウイルス感染の原因になることもあります。

「かゆみ止めクリーム」は、作用がおだやかで肌に優しい印象がありますが、かゆみが長期化する可能性のある虫刺されには、効果が不充分な場合があります。

旅行へ行くときは、万が一のために、ステロイド軟膏を1本バッグにいれておくようにしましょう。

 

症状が軽い時、原因がはっきり分かった時は、早めにセルフケア

誰もがいつでもなりうる、湿疹やかぶれなどの皮ふトラブル。
医師や薬剤師などの専門家の意見をもとに、症状や原因を正しく知って、正しい対処ができるようセルフメディケーションをサポートするサイトです。