“医療基準”のヒフノコト情報

よく見られる皮ふの病気と特徴

あなたを悩ませる皮膚の湿疹・かぶれ・かゆみ、その症状と経過について説明します。
日常よく見られる皮膚の病気には、湿疹・皮膚炎(接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性(しろうせい)皮膚炎、手湿疹など)、あせも、虫さされ、じんましん、皮膚瘙痒(そうよう)症などがあります。

虫さされ

虫さされ 

特徴

吸血性の蚊、ノミ、ブユ、ダニや、毒をもったハチ、アブ、クモ、毒蛾、毛虫などに刺されることで、皮膚に炎症を起こします。
原因となることが多いのは、蚊、ノミ、ブユ、ダニなどです。

症状

蚊、ノミ、ブユ、ダニなどに刺された場合には、かゆみを伴う赤いブツブツができます。
ハチ、アブ、クモ、毒蛾、毛虫など毒を持った虫に刺されると、痛みが出て腫れてきます。

治療

ステロイド外用剤を塗り、かき壊さなければ徐々によくなります。
OTC医薬品のステロイド外用剤で治療できますが、痛みがあって腫れがひどい場合にはお医者さんに診てもらいましょう。
予防対策として肌の露出を少なくしたり、防虫スプレーを使うことも有効です。

>「虫さされ」に関する記事をチェック


接触皮膚炎

接触皮膚炎

特徴

一般的には「かぶれ」と呼ばれています。
刺激の強いものに触れると誰にでも起こる「一次刺激性接触皮膚炎」と、
アレルギーとして起こる「アレルギー性接触皮膚炎」があります。

症状

かぶれた場所がかゆくなり、だんだん赤くなってきます。
小さなブツブツや水ぶくれができたりします。

原因

化粧水、衣類、金属製品、革製品、ゴム製品、洗剤、医薬品、シャンプー、植物、動物など、身のまわりのほとんどの物が原因となります。

接触性皮膚炎の主な原因(身の回り接触性皮膚炎の主な原因(屋外)

治療

原因を調べて、原因物質に触れないようにします。
皮膚症状に対しては、ステロイド外用剤による治療を行います。
症状が軽ければOTC医薬品のステロイド外用剤で治療できますが、原因物質の毒性や刺激が強いときには、その部分がただれることもあります。非常にかゆみが強いため、かきむしることでさらに症状が悪化することが多いものです。
症状がひどかったり、範囲が広い場合にはお医者さんに診てもらいましょう。

>「アレルギー・かぶれ」に関する記事をチェック


あせも

あせも

特徴

皮膚の表面近くに汗がたまる水晶様汗疹(白いあせも)と、皮膚の 深いところに汗がたまる紅色汗疹(赤いあせも) の2つのタイプが あります。

症状

水晶様汗疹は、透明、もしくは白っぽい水ぶくれがたくさんできますが、かゆみは伴いません。 紅色汗疹は、赤く小さなブツブツができます。かゆみのほかに、チクチク、ヒリヒリした感じもあります。

症状のでやすい場所

原因

アカや汚れで、汗が汗腺の出口に詰まって皮膚の中にたまることで炎症を起こします。 高温多湿下での運動、有熱性疾患、湿布、包帯、ギプス、絆創膏、通気の少ない衣類の着用などで起こります。

治療

水晶様汗疹は、放っておいても自然に治癒します。 紅色汗疹には、ステロイド外用剤で治療を行います。

>「あせも」に関する記事をチェック


洗剤かぶれ(手あれ)

特徴

水仕事の多い主婦、理容師、美容師などに起こります。
洗剤かぶれ(手あれ)

症状

指先や指の腹が赤くなったり、小さなブツブツができます。
悪化すると皮がむけて指紋が消えたり、ただれやひび割れを起こします。
症状のでやすい場所

原因

洗剤や水などの刺激を繰り返し受けて、手指の皮脂や角質が落ちたところへ外からの刺激を受け、炎症を起こします。

治療

可能であれば水仕事を休み、保湿剤を塗ります。
水仕事をする時には木綿の手袋をしてからゴム手袋を着用しましょう。
ただれやひび割れがある時はステロイド外用剤で治療します。
症状がひどい場合にはお医者さんに診てもらいましょう。


皮膚瘙痒(そうよう)症

皮膚瘙痒(そうよう)症

特徴

発疹など目立った症状が見られないのに、かゆみだけがあります。
かいたところに炎症を起こし、二次的に湿疹などができることがあります。

症状

かゆみだけですが、全身にかゆみが出る場合や、外陰部や肛門周囲、頭部など一部分にかゆみが出ることもあります。

原因

【乾皮症】
皮脂の分泌が減少し、皮膚が乾燥することで、外部の刺激に対して敏感になり起こります。特に老化による乾皮症を老人性皮膚瘙痒(そうよう)症ということがあります。

【限局性皮膚掻痒症】
外陰部(主に中年以降の女性)、肛門部(主に中年以降の男性)にかゆみが起こります。

【汎発性皮膚掻痒症】
内臓疾患など内因性の原因により、全身の皮膚にかゆみが起こります。

代謝性疾患 肝硬変、尿毒症、慢性腎不全、痛風など
内分泌性疾患 糖尿病、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、妊娠中毒症など
悪性腫瘍 悪性リンパ腫(ホジキン病、菌状息肉症)など
血液疾患 多血症、鉄欠乏性貧血など
寄生虫症 回虫、十二指腸虫など
心因性 神経症、ストレス、精神的不安など

治療

かゆみの原因となっている病気があれば、その治療が第一となります。
皮膚が乾燥している時には保湿剤を塗ります。
かゆみが強い時には抗ヒスタミン剤を内服します。
かいて湿疹病変ができた場合にはステロイド外用剤で治療します。

<日常生活のポイント>

室内は・・・
・室内の湿度を出来るだけ上げましょう。
特に、冬はヒーターやエアコン、電気器具を使うことで室内が乾燥してしまいます。
・加湿器やぬれタオルを置くなどして加湿を保ちましょう。

衣類は・・・
・静電気を起こしやすい服やチクチクと刺激のある服を避け、
軟らかい素材の木綿や絹を選びましょう。

入浴の際は・・・
・せっけんやシャンプーは低刺激性の物を選びましょう。
・シャンプーは体につくと刺激になるので、体にかからないようにしましょう。
・ナイロンタオルやスポンジなどでゴシゴシ洗わずに、素手で洗いましょう。
・特に乾燥がひどい場合は、皮脂を落とさないためにせっけん洗いは週に1〜2回程度にしましょう。
・入浴後は保湿剤をつけましょう。保湿作用のある入浴剤も乾燥肌には効果的です。

食事の際は・・・
・香辛料やアルコールは体を温め、かゆみを増強するので控えましょう。


しもやけ

しもやけ

特徴

「しもやけ(霜焼け)」とは、身体の一部が冷えたために、膨れて硬くなったり、その部分が痒くなったり熱くなるような感覚を覚える現象です。しもばれ(霜腫れ)、しもくち(霜朽ち)、凍瘡とも呼ばれます。

症状

寒さのために血行が悪くなり生じる炎症のことであり、手、指、足に発症しやすく、肌が外気に露出している頬や鼻先や耳たぶもしもやけになりやすい部位です。


アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎 

特徴

左右対称にひじやひざの内側にできるのが特徴です。ひどくなると全身に広がります。
年齢(乳児期、幼小児期・学童期、思春期・成人期)によってできやすい部位や症状が変化します。
多くは思春期前に軽快しますが、10~20%は成人後も継続します。

症状のでやすい場所

 

症状

乳児期では頬にジュクジュクした発疹がでて顔全体に広がり、さらに体や手足にも広がります。
年齢とともに慢性化して、皮膚が厚くなり、粗くカサカサになった状態になります。強いかゆみを伴います。
季節的には、夏にジュクジュクし、冬は乾燥してカサカサする傾向があります。

原因

アトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)をもった人に、環境からの刺激が加わって起こる湿疹です。

治療

お医者さんに診てもらいましょう。
治療の基本は、スキンケア、ステロイド外用剤を中心とした薬物療法からなります。お医者さんの指示に従い、じっくり治療をしましょう。

<日常生活のポイント>

衣服は・・・
・チクチクしない素材で、軟らかく、汗を吸いやすい木綿や絹を選びましょう。
・新品の衣類や、夏や冬に押し入れにしまっていた衣類は身に着ける前に必ず洗濯しましょう。
・洗濯する時は洗剤が残らないようよくすすぎ、日にあてて干しましょう。

夏は・・・
・特に汗をたくさんかく時期は、頻繁に入浴またはシャワー浴を行いましょう。
・海水浴やプールの後は、シャワーできれいに流しましょう。
・虫よけスプレーなどで予防する、虫の多い場所は避けるなど
虫にさされない工夫をしましょう。

冬は・・・
・空気が乾燥しているので、皮膚がカサカサになりかゆみの原因になります。
特にアトピー性皮膚炎の皮膚は水分が少なく乾燥しがちです。
保湿剤を使って皮膚をしっとりさせましょう。
(保湿剤は人によっては合わないものもあります。)

夜間は・・・
・寝てる間にかいて、症状を悪化させる恐れがあります。爪は短くし、爪先は丸めるようにしましょう。
・できるだけ肌が露出しないような衣服を身に着けて皮膚を傷つけないようにしましょう。


脂漏性(しろうせい)皮膚炎

脂漏性(しろうせい)皮膚炎

特徴

皮脂の分泌が多い脂漏部位(髪のはえぎわ、まゆげ、鼻のわきなど)にできるカサカサした湿疹です。新生児~乳児期と思春期以後に多くみられます。

症状

頭皮や髪のはえぎわ、まゆげなどにフケがでて赤くなります。かゆくなることもあります。
ひどくなると固まってかさぶたになることもあります。

症状のでやすい場所

原因

好脂性真菌のマラセチアの増殖が原因ではないかと考えられています。

治療

ステロイド外用剤による治療が一般的ですが、抗真菌剤が投与されることもあります。
油分を含む整髪料、シャンプー、リンスなどの使用はできるだけ避け、まめに洗髪をしてください。


じんましん

じんましん

特徴

かゆみとともに、突然皮膚が赤くなり、もりあがったように見えます。
かゆいところをかくと赤くみみずばれができます。
多くは数時間以内で痕を残さずに消失します。1ヶ月以内で治まるものを「急性じんましん」、1ヶ月以上繰り返すものを「慢性じんましん」といいます。

症状

ほとんどがかゆみを伴いますが、チクチクするような痛みや、焼けるような痛みを伴うこともあります。
大きさや形は、2〜3mmの円形、楕円形のものから、直径10cm以上の地図状のものまでさまざまです。

原因

かゆみを起こすヒスタミンが、なんらかの刺激によって体の中にできることで起こると考えられています。
アレルギー性(食物、薬品、植物など)タイプと、非アレルギー性(機械的刺激、温度、日光、ストレス、汗など)タイプがあり、前者の多くは急性、後者の多くは慢性の経過をとります。

治療

原因がよくわからない場合は、まずお医者さんに相談しましょう。軽度から重度まで、いろいろな症状がありますので適切な治療・薬物選択が必要です。
原因を見つけて除去しますが、じんましんの大部分は原因を特定できないといわれています。
かゆみを取るために抗ヒスタミン薬を内服します。
かいて湿疹病変ができた場合にはステロイド外用剤で治療します。


帯状疱疹(たいじょうほうしん)

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

特徴

神経に沿って体の半身に激しい痛みを伴い、水ぶくれが帯状に集まってできます。
お医者さんに診てもらいましょう。
治療は、抗ウイルス剤を内服し、痛みが強ければ消炎鎮痛剤を内服します。


乾癬

乾癬

特徴

頭やひじ、ひざなどに、円形または楕円形の赤み(紅斑)ができ、その上に銀白色のかさぶたができます。
遺伝的な要因も関係しますが、外傷、薬剤、精神的ストレスなどさまざまな誘因が加わって生じると考えられています。
治療は、ステロイド外用剤やビタミンD3軟膏を塗ったり、PUVA療法(薬を飲むか塗った後、紫外線をあてる光線療法)などの紫外線療法が行われます。治療を中止すると再発しやすいので、根気よく治療をつづけることが大切です。


薬疹

特徴

薬が原因で起こる発疹です。
軽症型と重症型があります。大部分はアレルギーが原因と考えられています。抗生物質、消炎鎮痛剤などの服用時に多く見られます。
軽症型は、原因薬剤を中止すれば治療をしなくても軽快しますが、重症型は予後が悪く全身的ケアを行う必要があります。
お医者さんにすぐ診てもらいましょう。


みずむし

みずむし

特徴

白癬菌という真菌(カビ)が足の皮膚に感染して起こります。
指の間がただれるもの、小さな水ぶくれが集まったもの、足の裏全体が厚くなり、割れ目ができるものなど様々なタイプがあります。
治療は抗真菌剤の外用が基本となりますが、爪のみずむしや皮膚が硬く厚くなるタイプのみずむしは抗真菌剤の内服が行われます。
OTC医薬品のみずむし治療薬で治療が可能ですが、症状がひどい場合はお医者さんに診てもらいましょう。


口唇ヘルペス

口唇ヘルペス

特徴

初感染では発熱を伴い唇の内側や口の中、舌などに水ぶくれができることがあります。再感染のときは、唇や口の周りに水ぶくれができます。
治療は、抗ウイルス薬の内服や外用を行い、痛みが強ければ消炎鎮痛剤を内服します。


みずいぼ

みずいぼ

特徴

丸くてツルっとした、あわ粒くらいのやわらかいブツブツができて、徐々に増えて広がります。
1~6才の乳幼児に多く見られ、感染力が強い疾患です。

症状

光沢がある直径1〜5mmくらいの皮膚と同じ色のブツブツが全身に多くできます。
ブツブツの真ん中はえくぼのようにへこんでいます。
ブツブツはつぶすと、白いかゆ状のものがでて治ります。できたものがほかの皮膚に付着すると伝染し、またブツブツができてどんどん増えていきます。

原因

伝染性軟属腫ウイルスの感染が原因です。
感染性が強く、スイミングプールなどでうつることが多いようです。

治療

お医者さんに診てもらいましょう。

特別なピンセットでみずいぼを1つずつつまんで内容物をしぼりだします。
放っておくと数が増えますので、みずいぼを見つけたらすぐに皮膚科で除去してもらうことをおすすめします。


とびひ

とびひ

特徴

小児に多くみられ、顔や手足に水ぶくれができ、すぐに破れ、ただれて広がります。
自分で治療せず、お医者さんに診てもらいましょう。
治療は抗生物質の内服と外用で行います。


にきび

特徴

顔や胸や背中にできる吹き出もので、思春期によく見られます。
皮脂や角質で毛穴がふさがれ、細菌によって炎症が起きます。
治療は、顔を刺激の少ないせっけんを使ってぬるま湯で洗い、よくすすぎます。症状が軽ければ市販のにきび治療薬で治療できますが、重症の場合には抗生物質などで治療を行います。


掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症

掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症

特徴

手のひらや足の裏に、膿をもった水ぶくれがたくさんでき、慢性に経過します。
原因として、むし歯などの病巣感染による細菌アレルギーや、歯科で用いられる金属に対するアレルギーなどが関与するという説もあります。
治療は、ステロイド外用剤を塗ったり、PUVA療法※などが行われます。
※PUVA療法(薬を飲むか塗った後、紫外線をあてる光線療法)


細菌感染症(毛のう炎、せつ)

細菌感染症(毛のう炎、せつ)

特徴

黄色ブドウ球菌などの細菌が毛包に感染することにより起こります。
毛包の浅い部分に炎症があるのが毛のう炎で、深いところまで炎症が拡大するとせつになります。
治療は、抗生物質の外用または内服を行い、大きい場合には切開して膿を出します。


皮膚カンジダ症

皮膚カンジダ症

特徴

カンジダという真菌の感染で起こります。
わきの下、手や足の指の間、内股、乳房下など通気の悪い部分が感染しやすく、カンジダ性おむつ皮膚炎はその代表的なものです。
幹部は赤く腫れ、水ぶくれやただれができます。またジュクジュクし、白くうすい皮で覆われ、かゆみを伴います。
外用の抗真菌剤で治療します。お医者さんに診てもらいましょう。

症状が軽い時、原因がはっきり分かった時は、早めにセルフケア

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