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赤くてかゆい!しもやけの症状と対処法

赤くてかゆい!しもやけの症状と対処法

冬の季節病とも言える「しもやけ」。知ってはいるけど、「自分には縁がない」「昔の肌トラブル」と思っていませんか?

じつは現代の生活スタイルには、しもやけを引き起こす危険がひそんでおり、意外に身近な肌トラブルなのです。できてしまうとやっかいなしもやけ、その症状と対処法をくわしく解説します。

冬の季節病、しもやけ

寒い環境で生じやすい肌のトラブルに、しもやけがあります。別名、凍瘡(とうそう)とも呼ばれ、おもに手や足、耳たぶや鼻、頬に赤い発疹や腫れが生じ、かゆみや痛みを伴うのが特徴です。寒い時期に見られることから、冬の季節病とも言えるでしょう。

寒くなると血管は動脈、静脈ともに収縮しますが、動脈は温められるとすみやかに元に戻りやすいのにくらべ、静脈は戻りにくいという性質があります。 この時間差によって血液の循環が滞り、体の末梢部分にある手足や耳に栄養が届かなくなって、うっ血や炎症といったしもやけの症状が起こると考えられています。

たとえば、デザイン重視の細いパンプスやきゅうくつなブーツ。こうした靴を長時間はき続けると、足の指先が圧迫されて血行が悪くなります。また、最近ブームとなっているジョギングなどのスポーツも、汗をかいたままでいると衣類が湿った状態となって肌が冷え、しもやけを引き起こす場合があると考えられます。

しもやけは、できてしまうと非常につらい肌トラブルです。水疱やびらん(ただれ)が生じることもあり、早いうちから対処しないといけませんが、乾燥からくる炎症など、他の肌トラブルと勘違いをすることもあるため注意が必要です。

チェック!しもやけに見られる症状

  • 手や足が全体に赤く腫れている
  • 手足の指、手のひら、足の裏(ふち)に赤い発疹がある
  • 暖かいときはかゆくなり、寒いときは痛む
  • 手足の指が赤黒く変色している
  • 靴をはいたり、歩くときに痛みを感じる

ひとごとではない?しもやけを知ろう

しもやけは、子どもと女性に多いとされるほか、体質も関係していると言われています。

地域別で見ると北海道や東北、新潟、京都をはじめ、九州でも発症する人が多いとされています。つまり、しもやけは寒冷が一因で生じるものの、寒さの厳しい地域特有のものとは限らないようです。

しもやけの症状は、大きく2つのタイプに分類されます。1つは、手足全体が熟れた柿のように腫れあがる「樽柿型」、もう1つは手足の指や足の裏(ふち)、耳たぶや鼻、頬に赤い発疹が出る「多形滲出性紅斑(たけいしんしゅつせいこうはん)型」です。

いずれの場合もひどくなると水疱が生じ、さらにそれが破れてびらん(ただれ)を生じたりします。

ひとごとではない?しもやけを知ろう

こうしたしもやけと似ている症状に、「ひび」「あかぎれ」があります。

同じく冬に多い肌トラブルですが、しもやけが赤く腫れてむずがゆいのにくらべ、「ひび」「あかぎれ」は水分喪失による肌の亀裂や出血、痛みをともなう症状があることから区別できます。

また、しもやけの別名である凍瘡(とうそう)と似た言葉に凍傷(とうしょう)があります。

どちらも寒さが原因で生じますが、しもやけが日常的な寒さから生じるのに対し、凍傷は氷点下の冬山登山などのように急激に長時間、厳しい寒冷にさらされることで引き 起こされるという違いがあります。

凍傷では皮膚組織が凍結し、壊死が深い部分にまで達するなどして、外科的処置が必要となることもあります。しもやけは一般的に、そこまで重症化することはありません。むしろ日常生活におけるこまめな寒さ対策、継続した肌のケアが必要となってきます。

しもやけの治療方法

しもやけは、日常生活におおきな支障をきたします。とくに足先のかゆみは、靴をはいた状態ではかくこともできず、イライラし、勉強や仕事にも集中できません。顔や手にできると見た目も気になります。なるべく早く治療を開始し、症状を抑えたいものです。

しもやけの治療においてはまず、末梢の血行不良を改善することが重要となります。毛細血管を拡張するはたらきのあるビタミンEを内服するほか、ビタミンEやヘパリン類似物質が配合されたクリームを塗って、血行改善につとめます。

かゆみがあり、皮膚が赤みをおびている場合には、炎症を抑える目的でステロイド外用剤を塗ると良いでしょう。ステロイド外用剤はしもやけのように、かゆくてついかいてしまう皮膚炎などの肌トラブルに対し、すぐれた抗炎症作用を発揮してくれます。

とくにしもやけはかゆみの症状が強いため、かきこわしによる症状悪化が懸念されます。そのためにも、最初の段階で強いタイプのステロイド外用剤を選び、短期間で治すことを考えましょう(「ステロイド外用剤にはどんな種類があるの?」を参照)。かゆみが強い場合には、あわせて抗ヒスタミン剤の服用も検討されます。

また、しもやけが悪化して水疱ができたり、びらん(ただれ)が生じてしまうと、感染の恐れがでてきます。そうした場合には、細菌増殖を防ぐはたらきのある抗生物質が含まれるステロイド外用剤が適していますので、薬局で購入する際には相談すると良いでしょう。

ただし、1週間ほどステロイド外用剤を塗って、赤みやかゆみが改善しないときは医療機関を受診して下さい。しもやけも重症化すると治療が難しくなりますので、専門医による診断・治療を受けられることをおすすめします。

しもやけの日常生活対策

しもやけは早期の治療はもちろん、日常生活における予防が重要なのは言うまでもありません。

最近はどこでも暖房がきいているため、冬でも薄着の人が増えていますが、防寒はしもやけ対策に欠かせません。外出時は手や足、耳など、露出する部位はできるだけ衣類や防寒グッズで覆うようにしましょう。きつめの靴は血行を悪くするので、デザインよりも機能重視がおすすめです。

また、炊事や洗濯で肌を濡れたままにしておくと、その水分が蒸発するときに一緒に体温も奪われ、肌が冷え、しもやけができやすくなります。ブームのジョギ ングなどでも、汗をかくと気分は爽快になりますが、靴下や手袋を湿ったままにするのは危険です。肌に残った水分はそっとふき取り、濡れた衣類はなるべく早くとりかえるようにしましょう。

しもやけの日常生活対策お風呂でできるしもやけ対策には、冷・温水に交互に手足をひたす方法があります。これは、しもやけのできやすい手や足を1、2分ごとに40℃位のお湯と冷水にひたすもので、お風呂場でなくても、洗面器があればできる方法です。終わったら忘れずに、手足の水分はふきとりましょう。

食事の際には、血行を改善する効果のあるビタミンEを多く含む食べ物をとるよう心がけて下さい。ビタミンEは落花生や大豆、アーモンドなどの豆製品や、たらこ、マヨネーズやサラダ油などの植物油に多く含まれています。

ダイエットのために油分の摂取を控える人もいますが、しもやけ予防のためには、冬は意識して植物油を摂ることをおすすめします。同時に緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンや、ビタミンCを摂取すると、ビタミンEの吸収率も高まります。

さまざまな肌トラブルと同じく、しもやけもこまめな対策が重要です。冬の寒さそのものをやわらげることはできませんが、日々の対策で、つらい肌トラブルを予防・改善しましょう。

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