




疾患別に同じ棚に陳列されていますが、それぞれの薬をよく見ると、症状に合わせて、いろいろな種類の成分が配合されている、たくさんの薬があることに気がつきますね。
原因がはっきりとわかっている場合は、薬選びもしやすかったりしますが、いつの間にかできてしまった湿疹については、その状態をよく見極めて、適切な処置をすることが大切です。
皮膚トラブルや自分の症状に合わせた、最適な薬の選択を心がけましょう。


■ステロイド外用剤・strong(強い)タイプ・medium(中くらい)タイプ(アンテドラッグ含) ・weak(弱い)タイプ |
■非ステロイド性抗炎症外用剤 |

代表的な湿疹・かぶれ・皮膚炎の薬の成分としてステロイドがあります。
ステロイド成分は、湿疹・かゆみ・皮膚炎に対して、様々な働きで作用して炎症の悪化を防いだり、炎症やかゆみを抑えることがわかってきました。
これと比較して非ステロイド外用剤は、主にプロスタグランジンなど炎症を促進する化学伝達物質の産生を抑制することで、炎症を鎮めるのみと考えられていますので、作用的には、ステロイド成分よりも穏やかになります。
抗炎症効果の強さはステロイド外用剤が明らかに優れています。
湿疹・皮膚炎の治療では、すみやかに症状を抑えることが症状を悪化させないポイントです。
従って、治療の基本となるのはステロイド外用剤ということになります。
非ステロイド外用剤は、ステロイドでアレルギー反応を起こしたり、ウィルスや真菌などの感染が疑われたり、ステロイド外用剤が使えない場合に使用します。


効果の不充分な薬剤を使ってもなかなか治らず、症状の悪化や治療の長期化、慢性化を招いてしまい、黒ずんだ湿疹の跡が残ってしまうこともあります。
そのため、充分な効果が得られる強さのステロイド外用剤を使用し、短期間できれいに治すことを目的とした治療が一般的です。
OTC医薬品ではweakからstrongまでの3タイプの強さがありますが、小学生以上の場合には第一選択はstrongです。一方、肌への薬剤の浸透しやすさから、赤ちゃんにはweak、小学生未満の幼児にはmediumがよいでしょう。
セルフメディケーションの範疇の湿疹・皮膚炎であれば、strongステロイドを使えば1週間以内で治癒します。



ステロイド外用剤は効き目の優れたお薬ですが、だから副作用が強いというわけではなく、使用上の注意を守って使用すれば、心配はありません。
ただし、以下の点に注意しましょう。
●広範囲に(大量に)使わない。
●長期間使用し続けない。
●感染を起こしている部位には使わない。
製品に入っている添付文書などにも詳しい説明がありますので、よく読んで使用しましょう。


ステロイド外用剤を使用する時に知っておきたいのが、部位による吸収率の違いです。
ステロイド外用剤の皮膚からの吸収率は、塗布する部位によって大きく違ってきます。
部位以外にも年齢や皮膚の状態によって吸収率が変わります。新生児や乳幼児は皮膚のバリア機能の形成が不充分であるため、薬剤が浸透しやすくなっています。
また、湿疹などで皮膚の状態が悪い、傷がある、肌が乾燥している場合なども吸収率が高くなります。
ステロイド外用剤は長期連用により副作用が発現することもありますが、特に吸収率の高い部位への使用は短期間にとどめ、漫然と使用することがないように注意してください。


まず、ステロイド外用剤は、適量を、すり込まずに薄くサラッと塗ること。
炎症が起こっている患部にすり込むことは、さらなる刺激となり、症状を悪化させる原因となります。
また、たっぷりつけたからといって効果が高まるわけではありません。
逆に広げすぎたり、他のクリーム剤などに薄めては充分な効果が得られません。
具体的には、チューブから、大人の人差し指の第一関節の長さくらい(約0.5g)を出した場合、大人の手のひら2枚くらいの広さの患部に使用するのが適量です。
これを“フィンガーチップユニット”と言い、ステロイド外用剤に限らず塗り薬一般の使用量の目安になるので、覚えておくとよいでしょう。