
皮膚疾患の中でも多いとされる湿疹・皮膚炎。適切な治療を行えば症状は改善されるものの、ステロイド外用剤に対する誤解や間違った使用方法によって、充分な治療効果が得られないケースも多いとか。今回は、帝京大学医学部付皮膚科で主任教授を務められる渡辺 晋一先生と対談を実施。診療現場での具体的なお話を交えながら、湿疹・皮膚炎をはじめとする皮膚疾患の診療について最新のお話を伺いました。
門田:まず、渡辺先生のご専門についてお聞かせ下さい。
渡辺:患者さんの中には、頑としてステロイド外用剤を用いた治療を拒絶される方がいらっしゃいます。患者さんにはステロイド外用剤を使用する目的や使用方法、メリット・デメリットなど詳しく説明をしますが、それでも使いたくないという患者さんはいらっしゃいますね。
渡辺:その通りです。「自分は水虫だ」と正しく把握出来ている人が薬局で抗真菌剤を購入すれば、症状は改善されるでしょう。しかし、「自分は水虫だ」と思いこんでいながら、実際には水虫でない場合、抗真菌剤を用いても治りません。水虫は、皮膚科の専門医で直接鏡検法(皮膚の一部を採取し、顕微鏡で真菌の有無を観察する検査法)を行う必要があります。その上で正しい診断が得られれば、抗真菌剤で治療します。その後、再発してしまった場合は薬局でOTC医薬品を購入しても良いと思います。
健康に関するさまざまな情報が氾濫する中、患者さんが正しい知識を身につけ、健康を守ることの重要性をあらためて実感しました。患者さんの中には、医師から処方されたり薬局で購入したお薬について、しっかりと把握されていない方も多いのではないでしょうか。